ペットシッター・キャットシッターを選ぶ際に、基準とするべき項目が5つあります。
まずは、この5つを必ず押さえましょう!

  1. 動物取扱業の届け出をしているか
  2. 保有している資格は何か
  3. 趣味ではなく、ビジネスとして対応しているか
  4. 信頼できる人物か
  5. 経験を積み重ねているか
1)動物取扱業の届け出をしているか

動物取扱業の登録をした者以外、ペットシッター・キャットシッターになることは出来ません。
つまり、ペットシッター・キャットシッターを名乗るには、動物取扱業である必要があります。
動物取扱業を開業するためには、以下の条件のいずれかをクリアしている必要があります。
つまり、いくら猫が好きでも、飼育経験が豊富でも、猫を懐かせることが超人的に上手だとしても…資格無しに営むことは出来ないのです。

  • 獣医師(国家資格 農林水産省所管)
  • 愛玩動物看護師(国家資格 農林水産省及び環境省所管)
  • 資格(専門性を有する社団法人等の試験に合格している)及び実務経験(第一種動物取扱業者で6ヶ月以上の実務経験がある)
  • 卒業(獣医学、動物看護学、畜産学などを学ぶ大学、専門学校などの教育機関を卒業している)及び実務経験(第一種動物取扱業者で6ヶ月以上の実務経験がある)

また、動物取扱業を営む場合「動物愛護管理法に基づく表示」を義務付けられています。
キャットシッターmedel(メデル)でも、以下のように表示を行っております。
→動物愛護管理法に基づく表示

これらの表示を行っていないペットシッター・キャットシッターは、表示義務違反、もしくは無資格である可能性があります。
絶対に避けてください。

2)保有している資格は何か

ペットシッター・キャットシッターを営むために、動物取扱業の認可が必要と1)でご紹介しました。
その動物取扱業には、5つの業態があります。「販売・保管・貸出し・訓練・展示」です。
そのうち、ペットシッター・キャットシッターが含まれる業態は、「保管」です。
つまり、「保管」のみ、申請できれば問題ありません。

念のため、以下のサイトを参照してください。
参照:さいたま市ホームページ「動物取扱責任者の資格要件について」

環境省が知識及び技術を習得していることの証明として認めている資格」が記載されています。
5つの業態全てを申請出来る資格もあれば、限られている資格もあります。

ちなみに、シッター今村が所有している愛玩動物飼養管理士(1級)は、すべての業態への申請が可能な資格となっています。

このように一言で「動物取扱業」と言っても「どういった資格を持って申請しているのか?」なども分かるようになると、飼い主さまにとって選ぶ基準が、増えてくるかと思います。

3)趣味ではなく、ビジネスであるか

これらの法律に則っているかは、最低限の「選ぶ基準」です。
その上で趣味ではなく、ビジネスとして営んでいるか?も、基準の一つとして良いかと思います。
例えば…

  • ペットシッター・キャットシッターの経歴がはっきりしない
  • 顔や姿が公開されておらず分からない
  • 住所や連絡先が明記されていない
  • ホームページが単なる「飼い猫日記」になっている

などは、避けたほうが良いでしょう。
(そもそも、動物愛護管理法に基づく表示を行っていれば、住所や連絡先は明記されているはずです。)

次でご説明する「信頼できる人物か」を判断することにも繋がります。
「仕事として自らの責任のもと情報開示をしているか」も、基準に加えて良いかと思います。

4)信頼できる人物か

ペットシッター・キャットシッターは、飼い主さまのご自宅に上がるため、鍵をお預かりします。
そして、お世話するためにご自宅へあがらせていただきます。

その人物が、信頼出来るかどうか。
人物としてどうかと言う前に、仕事を依頼する相手として信頼できるか?を一度、考えてみましょう。
まず…

  • 打合せの際に、メモを取らない
  • 契約書など、書類のやりとりが無い
  • 名刺など自分の連絡先、必ずやりとりが出来る窓口を記したものを渡さない
  • 「猫をたくさん飼っているから大丈夫」「今まで一度も事故はないから平気」などと、ビジネスとして信頼し得る情報ではなく、曖昧なことしか話さない
  • 飼い猫に関するヒアリングが系統だっておらず、漏れがありそうに感じる(ヒアリングシートなどが存在しない)

などは、大いに危険です。
たいてい、こういった場合のペットシッター・キャットシッターは、無資格であることが多いですが、資格保有者でもしっかりとビジネスとしてコミュニケーション出来ない相手は、避けるほうがよいでしょう。

人物として信頼できる相手かどうかを見極める基準については、応用編に詳しく記載しています。

5)経験を積み重ねているか

知識や、資格だけがあっても、動物とのコミュニケーションは、成り立ちません。経験が必要です。
その経験とは、何を指すのか。
業務として、ペットシッター・キャットシッターを営んできた経験が長いことが、最も信頼できる「経験」でしょう。
加えて「猫とどういった生活を営んできた人か」が、「経験」に入ると言えます。

ペットシッター・キャットシッターは、獣医師のような医学的な専門性が必要とされるものではありません。
はっきり言ってしまえば「猫おばさんの仕事」と、思っている方も多い世界です。
しかし、資格を有し申請をして認可を受けたものしか営めないことは、ここまで記したとおりです。
その理由は…

動物の生態や行動、人との関わり方、愛護の気持ちの正しい扱い方、コミュニケーションの方法などを有していることが前提となるからです。

それらは資格を得るために学ぶだけでは、到底、得られません。

ぜひ、ペットシッター・キャットシッターがどのように動物たちや猫たちと生きてきた人物なのかも見極めて、彼らの「経験」を感じ取ってください。

これら5つが、「キャットシッターの選び方:基本編」となります。

次は、これらを踏まえての「キャットシッターの選び方:応用編」です。